2012.09.28 Friday
理想と現実
先日、淡路島から新神戸まで行くバスの車内誌は、超高級老人ホームの雑誌だった。
芦屋の高級感満載の住宅街の、閑静で超高級ホテルのようなシニアハウス。
読むもの、見るものすべてが僕の日常とははるかにかけ離れた世界で、にわかに信じ難く、読んでいたら具合が悪くなった。
昨日は、師匠のじいさんちで、猪解体作業。
九十くらい森田のじいさん。無駄を一切削ぎ落とした赤銅色の肌と、真っ黒で岩のような力強い拳。
この土地に生き、農で生き続ける男の生き様は、寡黙な佇まいからも感じる。
何不自由ない贅沢な老後よりも、僕は元気で逞しく、猪を捌いて料理をして振る舞う、そんなじいさんになりたい。
大金持ちのジジイになるよりも、そっちの方が逆に困難だろうけど、魅力的。
ここのじいさんばあさんを白黒写真で撮りつづけてみたい。